サイト検証(User Acceptance Testing, UAT)に必要な時間は、どのようにすれば短縮できるでしょうか?
環境:
Oracle B2C Service
解決策:
本アンサーは、Oracle B2C Serviceアップデート中のサイト検証(UAT)に関して、Oracleが推奨するベストプラクティスについてまとめています。
Oracleは、社内の複数の事業部及び部署の業務をサポートするために30以上のOracle B2C Serviceサイトを自社向けに運用しています。また、Oracle B2C Serviceサポートサイトには、常に一番最初に新バージョンが適用されています(お客様向けの新バージョンリリースに先駆けて適用)。
尚、主にエージェント及びカスタマー・エクスペリエンスは異なるバージョンであっても変わらないほか、APIやカスタマイズには後方互換性があるため、最小限のサイト検証のみが求めらえる形となります。
検証開始の準備:
1) ネットワーク及びワークステーションがOracle B2C Service インフラストラクチャ要件 のドキュメントに準拠していることを確認する
2) Oracle B2C Serviceアップデートに伴う変更についてを参照し、ドキュメント化された全てのターゲットバージョンでの変更点を確認する
3) サービス・メールの検証のため、アップグレードサイトのメールボックスを設定、有効化する。アンサー6877:アップグレードサイトでのメールのテスト方法についてをご参照下さい。
検証のベストプラクティス:
1) 経験豊富なOracle B2C Serviceユーザー及び管理者を主要なサイト検証者として選任する。これらのパワーユーザーは、アプリケーションの挙動の変更を検知する可能性が高いため、理想的な検証者となります。
2) 「エンドツーエンド」の検証フローに重点を置き、可能な限り簡易な検証を実施するようにする。例えば、顧客のペルソナ(典型的なユーザー像)がチャットを開始し、そのチャットをエージェントのペルソナ(典型的なエージェント像)として対応し、最後にそのチャットを終了する、というような流れです。
もう一つ例を挙げると、カスタマーポータルを通じてサービスリクエストを作成し、完了までそのインシデントを通じてサポートする流れです。このアプローチでは、アプリケーション全体の検証を一つの検証の流れでテストすることが出来ます。
3) 問題が発見された場合、もしくはアプリケーションの挙動に変更点があった場合、テクニカルサポートへのお問い合わせを通じて、全てOracleに報告する。新規のサービスリクエストを作成してテクニカルサポートに連絡する際、素早い問題解決につなげるため、問題を再現するための詳細な手順及びスクリーンショットを添付頂けますよう、お願い申し上げます。
4) アップデート終了後、前回のアップデートで期待通りに動作した項目についての検証プランに関しては今後削除していくことにつき、検討する。品質向上についてはOracle側に一任下さい。
注意点:非推奨機能の継続的な利用は、アップデートのリスクにつながります。Oracleは、全ての非推奨機能について追加的な検証を実施することを推奨致します。尚、Customer Portal v2(カスタマーポータル バージョン2)は最もリスクが高い非推奨機能となっております。非推奨機能については、Oracleサポートアンサー Oracle B2C Serviceの機能廃止の流れをご参照下さい。