カットオーバー完了後、それぞれどの項目が本番サイトおよびアップグレードサイトから持ち越されますか?
環境:
Oracle B2C Service(旧名称 Oracle Service Cloud)
解決策:
- AUPに登録済みの場合、File Syncの機能により、カットオーバーの約8時間前に、カスタムファイルが本番サイトからアップグレードサイトに同期されます。これにより、お客様はアップデートプロセス中に変更を失うことなく、本番サイトでカスタムファイルを変更することができます。
ご注意下さい:File Syncはメッセージベースおよび環境設定の変更を同期しません。また、カットオーバーの8時間前以降に行われた本番ファイルの変更も同期されません。本番サイトで削除されたファイルも自動的には同期されません。アップグレードサイトのカスタムファイルに加えた変更は、カットオーバー後に復旧することはできません。
-----
- 旧アップデートの場合:業務上、必須で無い限り、アップデートのプロセス実施中にカスタムファイル(カスタマーポータルファイルを含む)に変更を加えないで下さい。仮に変更した場合、変更点が消去されることを避けるために、本番サイトと同様の変更をアップグレードサイトにも加える必要があります。
Oracle B2C Serviceサイトが新バージョンにアップデートされる際、既存の本番サイトのデータベースと、アップグレードサイトのコンフィギュレーションが結合されます。下記の一覧表は、2つの例外を除き、全て旧アップデートに対応した内容となっています。尚、メッセージベースと環境設定に関しては、AUP、旧アップデートのいずれも同じルールが適用されます。
下記の表では、アップデートカットオーバー完了後にどの機能、項目がそれぞれどちらの環境から引き継がれるかが示されています。即ちアップデート完了後、プロセス期間中に加えた変更は、それぞれX印の入っている機能、項目の環境から引続がれる形となります。
「X」印が本番/ライブサイトの列に入っている場合、その機能・項目は本番サイトから引き継がれます「X」印がアップグレードサイトの列に入っている場合、その機能・項目はアップグレードサイトから引き継がれます。
機能 / コンポーネント
|
本番/ ライブサイト
|
アップグレードサイト
|
インシデント
|
X
|
|
連絡先
|
X
|
|
組織
|
X
|
|
アンサー (KA アンサーを含む)
|
X6
|
|
レポート
|
X
|
|
添付ファイル
|
X
|
|
-----
|
-----
|
-----
|
全てのカスタマイズメニュー
|
X
|
|
アンサー変数
|
X4
|
|
カスタムフィールド
|
X2
|
|
カスタムオブジェクト
|
X3
|
|
カスタムプロセス (CPMs)
|
X
|
|
配布リスト
|
X
|
|
有効化済みのメッセージ
|
X
|
|
グループ
|
X
|
|
ガイド・アシスタンス
|
X
|
|
インターフェースの設定
|
X
|
|
ローカル・スペルチェック辞書
|
X4
|
|
メールボックス
|
X
|
|
メーリング/キャンペーン
|
X
|
|
メッセージテンプレート
|
X
|
|
モバイル・エージェント・アプリ
|
X
|
|
ナビゲーション・セット
|
X
|
|
プロダクト/カテゴリ/ディスポジション
|
X
|
|
プロファイル
|
X
|
|
キュー
|
X
|
|
回答(レスポンス)要件
|
X
|
|
ルール
|
X
|
|
サービスレベル契約
|
X
|
|
スタッフ・アカウント
|
X
|
|
標準テキスト
|
X
|
|
通知登録(サブスクリプション)
|
X
|
|
サーベイ/質問
|
X
|
|
ワークスペース
|
X
|
|
SSL証明書
|
X
|
|
-----
|
-----
|
-----
|
アドイン
|
X1,8
|
X1
|
アンサー画像(KA画像を含む)
|
X7,8
|
X
|
環境設定(スタンダードおよびカスタム、「サイト構成」下の環境設定)
|
|
X
|
カスタマーポータルのファイル
|
X7
|
X
|
ファイル・マネージャー内のファイル
|
X7
|
X
|
メッセージベース(スタンダードおよびカスタム)
|
|
X
|
Robots.txt
|
|
X
|
Wordlist files
|
X9
|
|
アジア言語辞書ファイル
|
X
|
|
1 アップデートプロセス開始後、アドインのコードに変更を加えないで下さい。アドインは2つのコンポーネントから成り立っています。一方はデータベース内に保存され、本番サイトから移行されますが、もう一方はファイルシステム上に保存され、アップグレードサイトから移行されます。
アップデートプロジェクトの最中に本番サイトでアドインのコードを変更した場合は、カットオーバー後にもう一度本番サイトで同じ変更を加える必要があります。
アップデートプロセスの一環としてアドインが更新された場合は、当該のアドインを既存のアドインに上書きする形でアップロードする必要があります。仮に既存のアドインを削除して、新しいアドインをアップロードした場合、アドインがアクセス不能になる可能性があります。
2 アップグレードサイトの作成中、およびカットオーバー前の7日間はカスタムフィールドの追加・変更・削除を避けて下さい。この期間中にカスタムフィールドをに変更を加えた場合、カットオーバーの失敗や実施延期の原因となる可能性が生じます。
3 アップグレードサイトの作成中、およびカットオーバー前の7日間はカスタムオブジェクトを追加、変更、削除できない状態となります。詳細につきましては次のアンサーをご覧ください: アンサーID6187カスタム・オブジェクトのデプロイメント・エラー・メッセージ
4 アップグレードサイトの作成中、およびカットオーバー前の7日間はアンサーの公開設定に影響を及ぼす変更は加えないで下さい。変更した場合、プロセスを初めからやり直す必要が生じ、アップデートの完了が遅れる結果となります。
公開設定に影響を与える変更には、選択されたプロダクト・カテゴリー、ステータス、言語、リレーションシップおよびアクセスレベルが含まれます。また、アンサーのカスタムフィールドを追加した場合も、同様の結果となります。
5 ローカル・スペルチェック辞書は、ローカルに保存されており、カットオーバー時に持ち越されます。一方で、仮にアップデートではなく、アプリケーションを一旦アンインストールし、再インストールした場合、同辞書は消去されてしまいますので、ご留意下さい。
6 ナレッジ・アドバンスト(KA)は、通常のアンサー同様、本番環境からのアップデートによって移行されます。
7 ナレッジ・アドバンストを使用すると、CKEditorによってアップロードされたイメージは添付ファイルとして扱われます。 したがって、本番サイトの画像がそのまま持ち越されます。
8 File Syncは自動アップデートプログラム(AUP)に登録済みで、かつ17D (November 2017)以降のバージョンにアップデートする全てのサイトで有効化されています。File Syncにより、カットオーバーの8時間前まで本番サイトのファイルに変更を加えることが可能になります。カットオーバーの8時間前に、ファイルが本番サイトからアップグレードサイトに同期されるため、カットオーバー実施時に変更が失われることはありません。
9. exclude_incidents.txtワードリストファイルは、上記8にあるように、File Syncのプロセスによって更新されます。
同期されるフォルダーは以下の通りです:
* PHP スクリプト: scripts/custom/src
* カスタマーポータル: CP3 開発/ステージング・フォルダー(コンパイルされます)
* Knowledge Foundation のイメージ: 例) euf/assets, rnt/rnw/img
* アドイン
尚、上記のフォルダーに保存されている、アップグレードサイト上で変更を加えたカスタムファイルは、File Sync実施後、復元できない状態となります。
注意点:
- カスタムメッセージベースのレコードとカスタム環境設定が影響を受けます。
- アップデートのトランザクションが存在する間は、インターフェースの追加・削除およびインターフェース名の変更は実施できません。トランザクションはアップデート完了から4日が経過した後の、最初の週末(米国時間)に削除されます。
- 添付ファイルは、コピー作成に必要となるディスクスペースの関係で、アップグレードサイトにはコピーされません。そのため、アップグレードサイト上ではエージェント・コンソールを通じて「既存の」添付ファイルを開く事はできません。カットオーバー終了後の環境では、通常と同じく添付ファイルを開き、閲覧することができます。
このトピックに関してのご質問などは、サポートフォームからお問い合わせください